デマンド料金制とは

電気料金抑制のためには、最大需要電力(デマンド値)を下げる工夫が必要となります。

デマンド値とは

デマンド値(30分デマンド値)

高圧受電のお客さまには、電力会社が30分最大需要電力計(デマンド計)の組み込まれた電子式電力量計を取付けてお客さまの電気の使用量を計測しています。
30分最大需要電力計は、30分間※1の電気の使用量を計測し平均使用電力(kW)を出します。そして1ヵ月(計量期間※2)の中で最大の値を記憶し表示するようになっています。 つまり、30分間の電気の使用量からもとめた平均使用電力が30分デマンド値です。 そして、1ヵ月の中で最大の30分デマンド値がその月の最大需要電力(デマンド値)になります。

※1
30分間とは、毎時ごとの0分~30分、30分~60分の30分間です。
※2
計量期間とは、あらかじめ決められた前月の計量日から、当月の計量日の前日までの1ヵ月間です。

電力会社の電気料金計算で使われるデマンド値

お客さまの電気料金は、基本料金と電力量料金の合計となります。基本料金計算の根拠となるのが最大需要電力(デマンド値)です。

電気料金=基本料金+電力量料金+消費税。基本料金=単価×契約電力(最大デマンド)×力率割引(割増) 電気料金=基本料金+電力量料金+消費税。基本料金=単価×契約電力(最大デマンド)×力率割引(割増)

高圧受電500kW未満のお客さまの場合、その月と過去11ヵ月の最大需要電力(デマンド値)の中で最も大きい値が基本料金の計算に使用されます。つまり、一度でも大きなデマンド値がでると、1年間そのデマンド値が適用されます。
高圧受電500kW以上のお客さまの場合、協議により契約電力が決められています。最大需要電力が契約電力を超えると、通常より割増の違約金を支払うことになります。また、最大需要電力(デマンド値)をもとに、新たに契約電力変更の協議が行なわれます。

当協会のデマンド監視サービスは、
最大需要電力(最大デマンド値)を予測し、設定値を超える場合に、警報を発しお知らせします。

デマンド値が上昇する場合

デマンド値が上昇する場合→デマンド値が変わらない場合

初めの時限(30分間)で300kWの負荷を使用、そして次の時限(30分間)で500kW負荷を連続して使用すれば、デマンド値は500kWとなります。

初めの30分間
300kW×30分÷30分=300kW
次の30分間
500kW×30分÷30分=500kW

デマンド値が変わらない場合

デマンド監視を行い、次の時限(30分間)の最初の15分間の平均電力が500kWだった時、その次の15分時限の平均電力が100kWになるように負荷を制限して使用すれば電力会社の30分デマンド値は300kWとなり、デマンド値は変わりません。

初めの30分間
300kW×30分÷30分=300kW
次の30分間
(500kW×15分+100kW×15分)÷30分=300kW

デマンド値が上昇する場合→デマンド値が変わらない場合

デマンド料金制とは

各月の契約電力をその1ヵ月の最大需要電力(デマンド値)と過去11ヵ月の最大需要電力の内いずれか大きい値とする制度です。

言い換えれば、過去12ヵ月のうち当月に最大の値を発生させてしまえば、新たに向こう1年間の契約電力として採用される制度ですから、電気料金抑制のためには最大需要電力(デマンド値)を下げる工夫が必要です。

最大デマンドが1年間の基本料金を決定します。→最大デマンドをカットし、基本料金を削減します。 最大デマンドが1年間の基本料金を決定します。→最大デマンドをカットし、基本料金を削減します。

デマンド監視をするには

  • 24時間監視する装置「デマンド監視装置」を設置します。
  • しかし、設置するだけではデマンド値は低減しません。

設備の効率的運用のため、負荷の制限が必要です。

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