省エネ・節電のポイント「空調機器編:低圧負荷機器3」

6. 空調機器を一斉に起動していませんか?

チェックポイント一斉稼働と電気料金

  1. 複数の空調機器を一斉起動すると、電気の基本料金が高くなります。

    複数の空調機器を一斉起動すると、設定温度になるまでの間は全空調機器のピークが重なってデマンド値が高くなり、電気の基本料金が高くなります。
    空調機器を順番に時間をずらして起動すると、各空調機器のピークが重ならないためデマンド値が軽減されます。

  2. 朝などの一斉起動にもご注意。

    同様の理由で、床暖や大型ヒーターなどを朝に一斉起動するとデマンド値が高くなり、電気の基本料金が高くなります。

改善方法

  1. 空調機などの機器を一斉に運転開始していないかデマンド監視システムなどにより確認します。
  2. 特に、デマンド値がピークになる時間帯(夏季は10時~16時)に一斉運転している機器がないか確認します。
  3. ピーク時に空調機の出力を抑制する空調機自動制御サービスを導入します。

注意事項

  1. 外灯照明などで使用する水銀ランプなども、点灯直後は大きな電力を消費します。一斉点灯すると、デマンド値を上げるおそれがあります。
  2. 各機器の種類や大きさ(容量)によって、起動時の電力値とその継続時間は異なります。実際に起動したときの電力(電流)量を確認して、起動順序や起動間隔を決めてください。
  3. 起動の電力量の測定は、季節によって変化する機器(ヒーターなど)がありますので、起動の電力量が大きくなる季節に実測するようにしてください。

7. 冷房する範囲(スペース)を限定していますか?

チェックポイント冷やす対象を考える

  1. 広いスペースの一部しか使用していないのに、全体を冷房すると冷房効率が悪くなります。

    例えば、広いサーバー室の箱内にサーバー機器を設置する場合、箱内のみを冷房すれば効率的ですが、サーバー室全体を冷房すると効率が悪くなります。

  2. 何を冷房(暖房)するのかを検討し、冷房(暖房)空間をできるだけ狭くすることが必要です。

改善方法

  1. 間仕切りをします。
  2. 断熱用ビニルシートで冷房空間を囲むなど、使用状況に合わせて工夫が必要です。

8.室内の空気を攪拌(かくはん)させていますか?

チェックポイント空気の層を作らない

冷暖房すると、冷たい空気は下にたまり、暖かい空気は天井付近にたまります。

空気に層ができると、冷暖房の効率が悪くなります。室内の空気を攪拌して、室内に空気の層をつくらないようにします。

改善方法

扇風機(サーキュレータ)などで空気を攪拌します。

9. 運転時間は適正ですか?

チェックポイント

  1. 冷暖房は、終業時刻より早めに停止します。

    冷暖房を停止しても、しばらくは冷暖房の効果が残っています。終業時刻より少し早めに停止して、冷暖房の時間を短縮します。

  2. 早朝や残業時の電気使用状況をチェックします。

    早く出勤した人が空調機器を全部動かしていることはありませんか?また、残業している人が空調機器を全部動かしていることはありませんか?
    一日の電気使用量の変化を見ることで、早朝や残業時の電気使用状況を確認してください。

改善方法

  1. 就業時間と電気使用量の関係を確認し、デマンド監視システムなどにより始業前と終業後の電気使用状況を確認します。
  2. 設備の運転台数や運転時間を見直します。

    デマンド監視システム

注意事項

デマンド監視装置の測定データから運転状況を把握して、対策をしてください。

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